コロコロと興味の対象が移り行く音方による、日々の熱い物を綴ってみた日記。   ※アダルト・商業系サイトやここの記事とあまりにもかけ離れたTBやコメントは削除させて頂いています。悪しからずご了承下さい。


by otokata
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言っても詮無い言葉、だけど言ってみたい言葉


 そろそろ論文発表会の準備にかからないとヤバイのに、結局今日も何も進まなかった音方です。学校に行くと、専攻の方では着々と準備が進んでいて、かなり焦ります。

 最近ボ~っとジャヴェール警部のことを考えていると、よく思い出すセリフがあります。
(ボ~っと彼のことを考えてる時間は、一日の中で大半を占めます・爆)

 「All this means is a redefinition of that identity...」
 (字幕では、「アイディンティティを少し見直すだけだ」)

 『ドグマ』という映画の中で、私の激愛するアラン・リックマン氏が演じるメタトロン様のセリフです。(”私の愛する”が頭につく人、一体何人いるんでしょうね?)

ここでYAHOO辞書を使って確認

アイデンティティー【identity】

1 自己が環境や時間の変化にかかわらず、連続する同一のものであること。主体性。自己同一性。「―の喪失」

2 本人にまちがいないこと。また、身分証明。



 ”主体性・自己同一性”。意味は分かったけれど、このままだと、”All this means ”の意味が分からないので、とりあえずあらすじを。
DVDのジャケット裏のあらすじを引用すると、

 『楽園を追放された腹いせに地上に災厄をもたらした悪ガキ天使のコンビ[ロキ&バートルビー]。”教義(ドグマ)”の抜け穴から天国に戻ろうとする二人を何としてでも阻止しようと使徒たちが決起した!キリストの末裔やら、預言者やら、殉教者を巻き込んで目指す聖地はニュージャージーのファンキーな教会!?』

 っていうような話です。(分かりにく・・・)

 頭に引用したセリフは、堕天使2人組を追いかけるよう”神の声”ことメタトロンに仰せつかったベサミーが、旅の最中に自分がキリストの遠い遠い遠い遠い・・・姪だということを知った時のセリフ(キリストの末裔ですね)。自暴自棄になって、「今までの人生は偽りなの?」と問うベサミーに、メタトロンは「そうじゃない。真実を知ったとて、過去の否定にはならない。君はベサミー・スローンだ。その事実は神にも消せない。」と優しく説きます。「アイディンティティを少し見直すだけだ」と。

 「君は今までの君でいい。でも、新しい君になることも必要だ。せめて時々は・・・。」

 これを、これを、ジャヴェール警部に聞かせたい~!!!!


 一応分かっているんです、言っても無駄だってことくらいは。
 警部は、ヴァルジャンを逮捕することが出来なかった。逮捕するか放免するか、二つの道は、どちらをとっても警部にとって不名誉で、しかも互いの道を退け合っていた。そして、「まあ、仕方ないか」っていう風に妥協することも、もちろん出来なかった。彼にはグレーゾーンはないのだから。結果、自分ひとりの判断だけで法を踏みにじってヴァルジャンを放免してしまった。彼は自己処罰しか道がなかった。
 彼は目が、心が良心に開けていくのを感じたけど、変わりたくなかったし、ヴァルジャンのように新たな人生を踏み出そうとは思えなかった。非の打ち所のない人になりたかったのに過ちを犯した。 自分が信じていた法や権威が全てではなかった。これらも間違いを犯すことがある。だけどそれらの否定は、今まで自分が信じていたもの全ての否定につながる。彼はこれ以上生きていられなくなった。

 そんな彼に、「アイディンティティーを少し見直すだけ」なんて言っても意味がないことは百も承知。過ちを放置して、「新しい自分になったから」とか、「法に裂け目があろうと、一度過ちを犯そうと、あなたの過去の否定にならない」なんて言えるはずがないのも承知。彼はそこまで柔軟じゃないし、「自らが過ちを犯したら処罰が必要だ」と、自己の免職を願い出るくらい厳格な人なのだから。曲がることなどできず、考えることも今までなかったのに考える苦痛を与えられ、どうしようもない板ばさみに苦しんだ彼に、こんな言葉をかけたからといって、自殺を止められるとは思えません。むしろナイフ以上に冷たく鋭い一瞥を食らって終わりかもしれない。

 けれど・・・、言いたいです。
本当は、あなたにも変われる道はあるのだと。変われないからジャヴェール警部なのだけど、でも、ヴァルジャンのように少しばかり新しい目と新しい良心で生きていくことも本当は可能なのだと。先の見えない苦しみの中で死んでいくしかなかった彼に、せめて一声かけたいと、思わずにいられません。

 月末だからかな、こんなのつれづれと書きたくなるのは。
そろそろレミゼと警部に飢えてるのかも知れません(涙)。
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by otokata | 2006-02-28 23:50 | レ・ミゼラブルと日常